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2018年11月26日東京ドーム公演ライブレポート

2013年以来の日本公演。その5年の間にBON JOVIには様々な変化がありました。

レコード会社との契約消化用と言われたアルバムBURNING BRIDGESを発表し、その後のアジアツアーではフィルXとマット・オリ―がギタリストとして参加。リッチー・サンボラが正式に脱退し、レコード会社との関係修復後に発表されたアルバムTHIS HOUSE IS NOT FOR SALEではヒュー・マクドナルドとフィルXが正式メンバーに。そして続くツアーではジョン・シャンクスとエヴァレット・ブラッドリーが参加。

その変化を遠くから見守ることしかできなかった日本のファンの元へ帰ってきたBON JOVI。今のBON JOVIはどんなBON JOVIなのか、この目で確かめるべく東京ドームへ向かいました。

 

 




開演予定の19時まであと数分、予告アナウンスもなく客電が落ち、オープニング映像がスタート。日の丸からスタートし、富士山や東京の風景を使う映像に続き、This House Is Not For Saleがスタート。

新曲が続くのかと思いきや、Raise Your Hands、You Give Love A Bad Nameと80年代の曲が続きます。ジョン・ボン・ジョヴィに導かれるままに腕を上げ、一緒に歌っていたこの時には、もう誰がメンバーなのかなんて考えることはなく、BON JOVIの楽曲に包まれている自分がいました。

ジョン・シャンクスのアコースティックギターからのWhole Lot Of Leavin'、Lost HighwayとアルバムLOST HIGHWAYからの2曲が登場。Hey! Hey!と自然と手が上がります。ジョン・シャンクス、派手さはないしアピールもしませんがサイドギターとして確実な演奏を披露、安心して聴いていられます。

続いてデヴィッド・ブライアンのキーボードによってタイムマシンの世界に入ってしまったジョン。たどり着いたのは1983年。もちろん披露する曲はジョンが言うところのSome young punk kid達がラジオ局に持ち込んだクールなメロディを持つあの曲、その若者たちをロックンロールスターに導いたあの曲。もちろんそれはRunaway。デヴィッドのイントロはジョンに続いてファンの僕らも1980年代に連れて行ってくれます。

1980年代から一気に2016年に移行し、ビデオクリップにも使われた遊園地の映像とともにRoller Coasterを披露。そのまま今年のロックの殿堂入りについて触れたMCに続き、式典でも披露されたWhen We Were Us。最新曲でありながら、栄光をつかみ取るまでを歌うこの曲は、BON JOVIと一緒の時代を生きてきた幸せや思い出を実感させてくれる曲です。

このあたりからジョンの声がよく出るようになってきており、その勢いでBorn To Be My Baby、It's My Lifeと続きます。ジョンの声とファンによる大合唱で会場の一体感が一気にアップ。

これ以上畳み掛けられると倒れそうになっているところで、God Bless This Mess、We Don't Runと直近2作からの曲を披露。いずれも日本での初披露となるこの2曲ではバックのモニターが大活躍。God Bless This MessではBON JOVIのネガティブ記事とポジティブ記事による新聞紙面が、We Don't Runでは歌詞が表示され、楽曲への理解を深める手助けをしてくれました。

続くはヒュー・マクドナルドのベースからスタートするKeep The Faith。この曲は現ツアーメンバーになってから一番変化の大きい曲で、以前レゲエバージョンが披露されたりゴスペルバージョンが作られたりされるなど、様々な可能性を持つこの曲の幅をさらに広げてくれています。この曲の間奏部分が大きな見せ場にしているのがフィル、ジョン・シャンクスのギタリストコンビとデヴィッド。特にフィルはBON JOVIにも慣れ、ライブを通してステージ上手をすっかり自分のものにしている印象を受けました。今やBON JOVIのライブには欠かせない存在になったのではないでしょうか。

ステージ中央から前方に作られた短い花道。その花道に出てきたジョンが歌ったのはBed Of Roses。東京ドームではアコースティックにて披露された2006年以来、エレキトリックでは2003年以来15年ぶりの披露となりました。

Lay Your Hands On Meでは客席のジャック・スパロウ姿のファン(マジシャンの方とのことです)がモニターに映し出され大歓声。この曲と(この日は披露されなかった)Captain Crash & The Beauty Queen From Marsでは、毎回「次回の来日公演までには腕を鍛えておこう」と思うのはここだけの話。

ジョンの弾き語りからスタートしたWho Says You Can't Go Homeに続いては、ティコ・トーレスのドラムスに導かれるI'll Sleep When I'm Dead。ティコ、前回や前々回の来日公演に比べドラムの力強さが増している印象を受けました。個人的には曲の終わりのドラム連弾でティコの調子を感じたりしています。

本編最後はBad Medicine。女性のセクシーなダンス姿やメンバーが次々と映し出されるモニターが印象的。もちろんこの日一二を争う大合唱で僕らも応えます。

 

 




アンコール1曲目は予定になかった(と後にわかった)We Weren't Born To Follow。以前モニターに映し出されていた政治的な映像は映さなくなったのか、急遽の演奏で映すことができなかったのか。

続くはBlood On Blood。もちろんこの曲は青春時代の出来事を振り返り歌っている曲ですが、熱唱するジョンが少し涙ぐんでいるように見え、その姿は「この日のことを将来振り返る日が来るのかな」「その日が来るまで頑張っていこう」と未来に向けた想いを感じさせてくれました。

そんな想いにとらわれている時に、披露されたのはI'll Be There For You。スタンドはツアーグッズとして発売されたLEDリストバンドによる光の海。その光景を見たジョン、明らかに涙が目に浮かび、さらにファンの大合唱も加わった時には、涙を手でぬぐっていたようにも見えました。この曲は1996年の横浜スタジアム公演でのいつ終わるともしれない大合唱が印象に残っていますが、この日の演奏や光景も一生忘れることはないと思います。

Wanted Dead Or Aliveに続いて最後の曲はLivin' On A Prayer。イントロでライブが終わっちゃうと感じるのですが、歌が始まったらそんな気持ちはどこかへ吹き飛んでしまいます。会場全員での大合唱、最高でした。

 



この日の公演、ここ数回の東京公演に比べ段違いに素晴らしい公演になったのではないでしょうか。ジョンの声、もちろん昔より出ていないし、リッチーはいません。正直、僕もリッチーのギターやコーラスが恋しくなることはあります。それでも、デヴィッドやティコがこれまで以上にジョンを支えている姿を目の前にし、ヒューやフィル、ジョン・シャンクスやエヴァレットが確かな演奏技術を披露し、僕らファンも歌や反応でサポートしている姿を見せることができます。

ジョン、デヴィッド、ティコ、ヒュー、フィル、ジョン・シャンクス、エヴァレットが今のBONJOVI。彼らが披露する過去の曲には思い出だけではなくて未来も見ることができるし、様々な時代に想いを馳せることができます。

何度BON JOVIのライブを観ても、毎回オープニングでは涙が出そうになるし、同じように思っているであろうファンが同じ空間にこんなにも沢山いる。こんな幸せなことはないのではないかな、と思います。次回のBON JOVIがどんなBON JOVIになっているかは想像もできないけれど、これからも、その時のBONJOVIに会うために駆けつけるし、感謝の気持ちを伝え続けていきたいと思っています。



2018.11.26 Tokyo Dome, Tokyo, Japan
01 This House Is Not for Sale
02 Raise Your Hands
03 You Give Love A Bad Name
04 Whole Lot Of Leavin'
05 Lost Highway
06 Runaway
07 Roller Coaster
08 When We Were Us
09 Born To Be My Baby
10 It's My Life
11 God Bless This Mess
12 We Don't Run
13 Keep The Faith
14 Bed Of Roses
15 Lay Your Hands On Me
16 Who Says You Can't Go Home
17 I'll Sleep When I'm Dead
18 Bad Medicine

encore:
19 We Weren't Born To Follow
20 Blood On Blood
21 I'll Be There For You
22 Wanted Dead Or Alive
23 Livin' On A Prayer

 



 


 

 

 

 



追記
物販販売とファンクラブチケット引き換えについて。

物販販売は13時からスタート。会場限定品や東京限定品もありましたが、多くの人に行き渡ることを考慮してか、限定品の多くは購入個数制限が設けられていました。
しかし、ベースボールシャツのXLサイズが14時に完売するなど、完売商品続出。平日の公演、早く並びたくても並べない人も数多くいると思います。それでも欲しい人は転売商品に手を出すことになってしまいます。転売する人は問題だと思いますが、転売商品を購入する人の気持ちは理解できます。だって、欲しい商品を購入できるチャンスがなかったのだから。
さすがにもう少し購入を希望しているファンに行き渡るようにしてほしいと思います。今回の物販はとても魅力的な商品が多かっただけに残念でなりません。

16時からはファンクラブチケットの引き換えがスタート。
明らかに列が延びるスピードと列が進むスピードのバランスが合っていません。最低でも1時間以上並ぶことに。
物販と違い、引き換える人数も事前に分かっているし、3時間以内に全員引き換えないと開演時間に間に合わないのも当然わかっているはず。
窓口が2つしかない上、予約メールにあるQRコードも使わずに紙のリストにある一覧表から名前を探して蛍光ペンで印を付けていく始末。
開演に間に合わないファンが続出。僕もファンクラブ席にいましたが、開園後に席に到着する方がとても多かったです。
ファンクラブに入るほどのファンですよ?そのファンが開演に間に合わないなんて、これまでにないお粗末さだと思います。
原因を確認して、次回の来日公演には対策を講じてほしいと思います。ファンクラブに入るほどのファンを大事にしなくてどうするのでしょうか。残念です。

 

redbank * 2018日本ツアー * 01:35 * comments(24) * - * - -
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